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「whyte」浜本忠勝にインタビュー“ヴィーガンビューティー”で、世界に通じる美容師に

<基本情報>
氏名:浜本忠勝(Tadakatsu Hamamoto)
活動拠点:東京・原宿
職業/活動:ヴィーガンビューティーサロン「whyte」代表
インスタグラム:@whyte_hamamoto
関連HP:https://whyte.tokyo/

■More About 浜本忠勝
2018年より、東京・原宿に構えるヴィーガンビューティーサロン「whyte」をスタート。“We live better”をコンセプトに、サステナブルかつヴィーガン対応のプロダクト(シャンプー、カラー剤など)をメインに使用した、美容業界では珍しいヴィーガンビューティーを提案している。また併設するカフェコーナーでは、ヴィーガンフード&スイーツを販売。2021年より、2号店となる「whyte villa」もオープン。

・子供の頃の夢を教えてください。

スポーツ選手。それに関連して中学生の頃には、ナイキ(NIKE)やアディダス(adidas)に代わるスポーツブランドも手掛けてみたいと思っていました。

それから僕自身、幼稚園の頃にアメリカに住んでいたことも大きく影響して、将来はアメリカを含めた海外で活躍できる人材、ひいては“日本と海外の架け橋”になることも、子供の頃から目標にしていました。

・現在の仕事/活動を始めたきっかけは?

高校3年生の引退までテニスを続けていたのですが、スポーツ選手の夢は自分の中でも限界を感じて、“何か手に職をつけよう”と思い辿り着いたのが<美容師>という職業でした。もとからファッションが好きだったこともあって、自分のヘアスタイルや洋服もお洒落できる美容師という存在に当時憧れていたんですよね。

そして現在のヴィーガンビューティーサロン「whyte」を始めたのは、仕事でNYコレクションに参加させてもらったのが大きな契機です。NYのチームメンバーには、ベジタリアンやヴィーガンの方もいたのですが、仕事終わりに皆でご飯に行くと、どのレストランでも彼らに向けたメニューが普通に用意されていたんですよ。今から4,5年前のことですが、当時の原宿にはまだ<ヴィーガン/ベジタリアン>って言葉がまだまだ浸透していませんでしたし、自分にとってもNYで見た”当たり前”がすごくカルチャーショックでした。

そこから僕自身も、ヴィーガンの方に出来るサービスを美容師として提供できないか?と考えた結果、カタチとなったのが「whyte」です。当時から東京でも近い将来ヴィーガンビューティーサロンが浸透することを確信してましたし、子供の頃からの夢であった”世界に通ずる”人物への第一歩であるとも信じています。

・仕事/活動を通して、この世界にもたらしたいことは何ですか?

最終的な目標は、サステナブルなモノやアイディアをもっともっと広げて、人間も動物も共存できる明るい地球の未来を作ること。

そのために、今一人の美容師という立場として僕ができることは、<ヴィーガンビューティー>というものを美容業界のニューノーマルにすることを目標にしています。美容界の中には動物の成分は全く必要ないと断言できますが、日本ではこの認識がまだまだ浸透していないのが現状なので。だからこそ僕は「whyte」を通して、ヴィーガンやサステナブルといったアイディアをお客様にどんどん広げていきたいです。入り口は<美容>というジャンルであれど、それがライフスタイルを見つめ直す一つのきっかけにもなりえると思うんですよね。

・仕事/活動に関するインスピレーションは、普段どのように得ていますか?

沢山あるのですが、感性を養う面では、海や山など自然に触れ合うこと。それから以前は、海外にもよく足を運んでいて、アメリカをはじめ、ヨーロッパやアジアなど様々な国のカルチャーから刺激をもらっていました。

日常の中では、SNSやWEBニュースといったコンテンツから仕事のインスピレーションを得ることも多々あります。ファッションや美容のトレンドは勿論、地球環境の記事を能動的に調べてみたり。逆にテレビを見ることは殆どないですね。

・仕事/活動を通して、最も嬉しいと感じる瞬間は?

「whyte」のお客様から、新しいヘアスタイルを喜んでもらえた瞬間。お客様あってのお仕事なので、その笑顔を直接みれることは美容師としてすごく嬉しいことです。

それから普段僕は、SNSやポッドキャスト(Podcast)を通じて、ヴィーガンビューティーや環境に関することを発信しているのですが、それに対してポジティブな反応やコメントが返ってくる時もやはり嬉しい。誰かにとって、地球について考える何か新しいきっかけを与えられたのかなって。

・あなたの人生の中で【お金】とはどんな価値を持ちますか?

“食べていくためには、お金が必要だ”と世間では言われているかもしれないけれど、僕はむしろ“お金のために働いている”という感覚が全くないんですよね。

<お金>というのは、おそらく目的のために楽しさを持って何かを始めた時に、自然とついてくるモノだと考えているので、僕の場合はヴィーガンビューティーやサステナブルといったアイディアを一人でも多くの人に発信していくことが第一優先。

同時にこれからの時代は、明確なストーリーやコンセプトを背景を持った仕事以外、お金も人もついてこない時代になるのではないかとも感じています。

・あなたが考える【サステナブル】の定義を教えてください。

僕が常々考えていることでもあるんですけど、人間同士だけではなく、動物や自然環境も含め、互いが互いのことを思って、<共存する>ことが一番のサステナブルだと思います。逆に、ただエコな生活をすればいいや!ていう考えだとサステナブルとはまた違う気もしていて。やはりそこには、人間・自然・動物といったあらゆるものに、どれだけ<愛>を持って選択するかが重要なのではないでしょうか。


・これからの地球に、もっと必要だと思うことはなんですか?

サステナブルの話にも通じますが、世界に必要だと思うことは<思いやりと優しさ>ですかね。人権問題や環境問題など、世界には沢山の課題がありますが、<対 人間>にしろ、<対 動物・自然>にしろ、自分ばかりの意見を主張せずに、相手を尊重する姿勢って、これから先さらに必要になるのではないかと。それを一人一人がもっと意識することで、僕たちはより調和の取れた世界を作ることができると信じています。

<we want to know more about you…!>

・ご自身の一番好きなところを教えてください。

飽きっぽいところと、すぐに行動に移すところ。“飽きっぽい”ってあまり良いイメージはないかもしれませんが、ポジティブに考えると、新しいモノをどんどん自分に取り入れることができているのかなと。僕自身、次から次へと新しいことを取り入れるのも好きですし、それを行動に移すことで、自分自身への刺激にもなる。この二つの要素があることで、僕にとって良い循環が生まれていると思います。

・あなたが自分自身のために、大切にしている習慣は? 

<時間を有効的に使うこと>。例えば、今まで何となくダラダラ過ごしていた時間を、自分の興味があることにあててみるとか。平等に流れる一日24時間の中で、どれほど有意義に時間を使えるかって、長期的なスパンで考えると、とてつもなく大きな変化をもたらすと思うんですよね。僕自身も30歳を迎えて、より一層時間の大切さを感じてるので、これまで以上に実りある時間の使い方を意識していきたいです。

・失敗から学んだ一番の教訓は?

自分一人で抱えすぎないこと!自分で解決しようとがむしゃらに頑張っても、結局行き止まりになってしまうことってあるので、失敗を通して<人を頼る>ことを学びました。何気ない会話の中にも思いがけず解決策が潜んでいることもあるので、やはりコミュニケーションって凄く大切だなと思います。

・あなたを動かす一番の原動力は?

あらゆることに、貪欲であること。”これが欲しい!””あれになりたい!”など、何かを欲することって、全然悪いことではないと思いますし、僕自身あらゆる目的に対して強く求める姿勢が、日々の活力となっています。逆に、今の日本にはこうした”欲”に対する純粋なパッションが、少し欠けているのかなとも感じていますね。

・次世代の子供たちに伝えたいメッセージを教えてください。

僕自身、幼少期に海外で暮らした経験をポジティブに吸収したこともあり、次世代の子供たちにも、もっと海外に飛び出して、様々な世界に触れるチャンスがあれば良いなと思います。制限されたコミュニティから外に出ることは、もちろん勇気がいるかもしれないけれど、そこから一歩先に踏み出した海外の世界というのは、これまでになかった刺激が待ち構えているはず。いろんな価値観や考え方に出会いながら、沢山の経験と学びを楽しんでほしいです。